1. 主要ページへ移動
  2. メニューへ移動
  3. ページ下へ移動

コラム

記事公開日

大火事について

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 2025年11月25日の日本経済新聞に「大分火災、延焼に複数要因」「強風・乾燥・住宅密集 重なる」「過疎進み 空き家目立つ」「全国に危険性高い地域」というタイトルの記事が掲載されました。記事の内容は、大分市佐賀関で170棟以上が焼損した火災についてです。この火災は、強風による「飛び火」や乾燥、住宅の密集といった複数の要因が重なり、延焼が拡大したとみられます。驚きなのは、焼損住宅のうち、40棟以上が空き家とみられ、管理が行き届かない建物の延焼リスクが改めて、浮き彫りになったことです。大規模火災の危険性が高い地域は、各地にあり、ハード・ソフト両面の対策が重要になります。直近、50年間の大規模火災としては、1976年10月に山形県酒田市で起きた「酒田大火」があります。市中心部の計1,774棟が焼け、1名死亡、約1,000人が怪我をしました。記憶に新しいところでは、2016年12月に起きた新潟県糸井川市の火災があります。この時は計174棟が焼け、17人が負傷しました。地球温暖化問題の影響で、何日も雨が降らない地域があり、火事が起きる原因になってます。また、阪神淡路大震災でもありましたが、人口密集地で起きる火事は、道路の道幅が狭く、消防車が入れない路地があり、初期の消火活動の妨げになってます。今回の大分市佐賀関も人口密集地で、消火活動に支障を来しました。これに空き家問題が加わり、火事の被害を大きくしました。やはり、地域で火事が起こることを前提に普段から耐久性のある街づくり推進する必要があります。
 今回は、大規模火災について、考察してみたいと思ってます。

目次

  • 大火事について
  • 世界の大火事の状況について
  • 日本の大火事の状況について
  • 中小企業の火事に関する対策について
  • アドバンス・キド株式会社からのご提案

 

 1.世界の大火事について

 高校時代に私がオーストラリアに留学していた時に、オーストラリアでは、ブッシュファイアという山火事が頻繁に起こりました。この山火事は、今でも起きてます。オーストラリアは、乾燥地帯に油分を含んだ燃えやすいユーカリ―の木で森林地帯が形成されてます。そのため、木が倒れる少しの摩擦でも火事になる危険性があります。最近では、アメリカのカリフォルニアの山火事が記憶に新しいと思います。2025年1月にカリフォルニア州全土で発生した山火事です。この火事は、山火事だけに留まらず、数千軒の住宅地も被害を受けました。原因は雨が少なく、植物が乾燥し、燃えやすくなっていたというオーストラリアと似たような原因にあります。

私が新婚旅行で訪れた思い出のハワイのマウイ島のラハイナの街の火事も記憶に新しいかもしれません。火事は2023年8月に起き、ラハイナの街を2,200軒以上損壊しました。美しいラハイナの街は、焼失し、観光産業に打撃を与えました。火事の原因は強風で電気を送っている送電線が切れて、燃えやすい草木や乾燥した落ち葉に燃え移ったのが原因といわれてます。

カリフォルニア大学の研究チームは、1980年代と2023年の平均気温を比較して、2024年の異常高温だけで土壌水分の25パーセント不足に影響を与えたと試算しました。気候変動による影響は、既に現実の脅威になっていると警鐘を鳴らしてます。別の気象解析では、過去30年間の気象条件は、「5度の気温上昇、15パーセントの乾燥、20パーセントの風力増加」が確認されてます。世界的に火災リスクの高まりが顕著になってます。

 2.日本の大火事の状況について

 日本でも2024年2月に岩手県大船渡市で発生した山火事、2024年3月に岡山県岡山市、玉野市で発生した山火事が記憶に新しいと思います。日本の森林は、オーストラリアやカリフォルニアの山火事のように燃えやすいユーカリ―の木が燃えたのと違い、決して燃えやすい木があったわけではありません。普段は木の下でジメジメしている腐葉土が乾燥していて、燃える環境になっていた様です。
 今回の大分市佐賀関の火事は、街中での火事なので、火事の種類は違いますが、乾燥していること、強風という共通点があります。つまり、乾燥して、木や家や腐葉土がある土壌が燃えやすくなっていること。強風で火の粉が舞い、火事の場所から離れた場所が燃えることなどがあげられます。
 古巣の日立製作所の工場では、消防団が結成されており、火事に関しては、常時、注意を払う体制を取ってます。また、私は参加したことはないですが、各自治体の地区ごとに結成している消防団は、住民の状況や消防車が入りにくい路地、空き家情報などを把握しているので、とても大事な存在です。

 3.中小企業の対応について

 これからのビジネスは、火事に強い街づくり、暴風雨につよい街づくり、防衛に適した街づくり、地震に強い街づくりが必要になると思います。ビジネスチャンスは、たくさんあります。また、新たに街づくりをするなら、自動車やバスの自動運転ができる環境整備も併行して、対応するのはいかがでしょうか。街づくりは、計画して早めにモデル地区になった方が良いです。行政に街づくりの一環として、会社の製品を提案するのはいかがでしょうか。理想は、行政と一緒に街づくりをすることだと思います。最近では、入札で安かろう悪かろうの選定方法は、見直されつつあります。
 昔の地形図を見て、対策を立てるのも大事です。昔、池のあったところに建物を建てれば、当然、雨の脅威がその家にきます。基本的には、そこの住民の方々が、地形を理解し、どんな街作りを望んでいるのか、行政に構想案を提案して、一緒に勧めるのが良いと思います。
 また、WIFIが使えない街は、防災上、問題だと思います。バスが循環していない街は不便だと思います。自動運転のバスが走る街づくりをしましょう。住みやすい街づくりをするのは、中小企業の方々の提案力だと思います。きちんと10年、20年先まで保守ができることを考えた街づくりをしないといけません。

 4.アドバンス・キド株式会社からのご提案

 火事は、どこでも起きる危険性があります。地球温暖化の影響が大きいと思います。現在は、庭付きではない一戸建やマンションが多く、対策を立てづらいですが、庭付きの家に住んでいる方は、燃えにくい木を周りに植えることをお勧めします。
 私もそうですが、マンション住まいの場合は、マンションの住人を巻き込んで、マンションの周りに燃えにくい植物を植える必要があります。
 また、電気代の見直しをして、削減で金額の一部を使い、防災グッズを揃えましょう。防災グッズに入っていないかもしれませんが、WIFIの整備は重要です。携帯電話の電源確保のため、ポータブル太陽光発電を持っておくのもよいかもしれません。避難所では、携帯電話の充電をするのに、長蛇の列ができていたと聞きます。
 その他、アドバンス・キドでは、SNS情報を集約して、チェックし、各地の有意義な情報をお伝えする提供サービスをしてます。取引先の会社の場所や部品を買っている会社の場所、部品を提供している会社の場所などもきになるところです。最近は、天気予報では伝えられないゲリラ豪雨などもあるので、各地の情報を入手する手段を取ってください。
 火事というテーマは、社会問題も絡むので、大変なことが多いですが、普段からの近所付き合いや空き家対策をすることが如何に大事かわかります。皆さん楽しくて明るいタフな街をつくりましょう。

                              以  上

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

お問い合わせ

サービスに関する各種お問い合わせ・資料の請求は、
各メールフォームよりご連絡ください。