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コラム

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「曲がる太陽電池」日本政府が普及目標を発表!!

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 2024年11月26日の日経新聞に「曲がる太陽電池」政府目標というタイトルで記事が掲載されました。サブタイトルは「家庭電力の1割」でした。経済産業省は、ペロブスカイト型の新型太陽電池について、2040年度までに20ギガワットを導入する政府目標を発表しました。この電気量は、およそ550万世帯分の使用量になります。政府は年内に次期エネルギー基本計画にこの目標を盛り込む予定です。
 日本は再生可能エネルギーの中で、太陽光発電が一番普及しています。2023年度は、電源の占める太陽光発電の割合は、9.8パーセントでした。2023年12月末の時点での導入量は、73ギガワットです。
 従来の太陽光パネルは、設置場所に問題がありました。山の斜面の木を切って、太陽光パネルを設置し、土砂崩れの危険性を生む要因になったり、場所の確保が必要な為、広大な土地に設置するため、人家から離れた土地に設置し、夜になると銅線が盗まれる状況が続いてます。また、2030年代になると導入していた太陽光パネルのリプレースの時期を迎えます。
 ぺロブスカイトは、薄くて降り曲がるフィルム型、建材として設置できるガラス型、既存の太陽電池を張り合わせたタンデム型があります。フィルム型やガラス型は、従来の太陽電池では、重くて設置できなかった建物の壁面や屋根、窓ガラスなどの設置できるようになります。タンデム型は、従来の太陽光パネルよりも発電効率の良いものとして置き換える需要が期待できます。
 ペロブスカイトは、商用化に向けて積水化学工業や東芝が開発に着手してます。積水化学は2025年から販売を開始する予定です。まだ、途上ですがペロブスカイトが注目されている背景には、レアメタルを使わないで発電ができる点です。また、主原料に使われるのは、日本列島に多いヨウ素です。鉛が若干入るので、回収の仕組みをしっかりとした上で、販売しないといけません。
 日本は土地が狭いので、効率的に発電できるペロブスカイト型太陽電池は普及すると思います。テストケースで「みずほPaypayドーム福岡」の屋根に採用されました。2030年度までには設置する予定です。出力は約3000キロワットで太陽光パネルを戸建て住宅600世帯に導入した場合の発電量に相当します。まだまだ、小さいですが、福岡の他神戸でも導入を検討してます。
 これから、導入事例が出てくると、普及が加速度的に早くなると思います。積水化学工業は、これから建てる一戸建ての家にペロブスカイト型の太陽電池をつけて売り出すと思われます。屋根はもちろん、壁や窓にも導入されると思います。住宅メーカーは、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の導入にしのぎを削ってます。これは政府が進めている省エネ住宅ですが、高断熱で極力エネルギーを必要としない住宅です。補助金の対象です。これにペロブスカイト型の太陽発電が組み合わせれば、たとえ、地震や大雨で孤立しても、電気が不足することはなくなる可能性が高いです。能登半島などの被災地は、このような先進的な住宅が建設される助かると思います。
 まだ、改良の余地が多いペロブスカイト型の太陽光発電をですが、我々が積極的に使用し、継続的に改良できたら、未来が明るくなると思います。

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