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データセンター設置に関する問題

2025年12月7日の日本経済新聞に「アメリカ データセンター 住民反発」「健康被害・電気代上昇を主張」「3.8兆円分の計画中止」というタイトルの記事が掲載されました。記事の内容は、アメリカで人工知能(AI)向けデータセンター建設への住民の反対運動が勢いづいて、設置が難しくなっていること。データセンターの設置は、住民に対し、健康不安や電機代の上昇といった負担が増すと住民に思われているとのことです。そのため、わずか、3か月で3.8兆円分の投資計画が中止に追い込まれたとの試算があります。このような動きは、アメリカが目指すAI覇権の行方にも影響しかねません。
今回は、今後の電気代と密接に関係するデータセンターについて、考察してみたいと思ってます。
目次
- データセンターについて
- 世界の状況について
- 日本の状況について
- 中小企業のデータセンターに関する対策について
- アドバンス・キド株式会社からのご提案
1.データセンターについて
データセンターとは、サーバーやネットワーク環境といったIT機器を大量に設置し、24時間365日安定して稼働させるための専門施設です。私たちが利用するクラウドサービス、動画配信、SNS、そして近年、急速に普及した生成AIなど、あらゆるデジタルサービスは、この見えないインフラによって支えられてます。特に膨大な計算能力を必要とする生成AIの登場は、データセンターの需要を爆発的に押し上げる最大の要因になってます。
2. 世界の状況について
アメリカでは、「データセンターを止めろ」「払うのは我々、もうけるのは彼ら」。2025年11月中旬、アメリカの東部ペンシルバニア州フィラデルフィア郊外のコンショホッケンでは、閑静な住宅街の道路沿いにデータセンターの新設計画への反対を呼びかける看板が並んでました。コンショホッケンは、クリーブランド・クリフスの製鉄所の城下町として、200年近い歴史を持つ町です。1832年に稼働した製鉄所は、1977年に高炉の操業が止まりました。残った厚板の加工拠点も、今年閉鎖しました。跡地を利用してデータセンターをつくる計画でしたが、反対運動が起きてます。反対運動を主導している元会社員ジェンアピープ・ボランドさんは、「健康に有害で電気代は上がる。雇用はわずかしか生まない。必死に生きている人々の生活を壊す」と憤ってます。大気汚染に関する住民の懸念ですが、24時間稼働するデータセンターの電力を賄うため、非常時電源のディーゼル発電機を使用すると、呼吸器などに悪影響がある窒素化合物や微小粒子状物質「PM2.5」が排出されます。つまり、普段は他の産業施設よりも有害だという証拠はありませんが、補助電源を動かしたときは、わずか数日で地域の一年分の窒素化合物を排出する恐れがあるとのことです。もうひとつは、電気と水の大量使用です。特に電気代の上昇は、生活費に直結します。アメリカのデータセンター集積地であるバージニア州では、8月の電気代が前年同月比で13パーセント上昇しました。
3. 日本の状況について
近年、日本の郊外や地方都市で、巨大な建物の建設現場を目にする機会が増えたと感じる人も多いでしょう。その多くは、実は「データセンター」の建設です。現在、日本では、生成AIやクラウドサービスの普及を背景に、まさに建設ラッシュと呼べる情況が続いてます。しかし、「資材も高騰しているし、資源の乏しい日本では電気代も高い。これほど多くのデータセンターを建てて、本当に大丈夫なのだろうか?と疑問を抱く人も多いでしょう。日本のデータセンター市場は、国内企業だけでなく、海外の投資家からも大きな注目を集めてます。その理由は、日本の持つ「安定性」にあります。不動産サービスJLLの分析によると、アジア太平洋地域における主要なデータセンターハブ(東京、香港、シンガポール、シドニー)の中でも安定したインフラ、電力供給、そして高度なセキュリティを誇る日本の人気が高まってます。特に、データセンターの保管場所に関する法規則(データ主権)の重要性が増す中で、安全な避難港とみなされる日本は、投資先として非常に魅力があるとのことです。
大規模なデータセンター1つで、人口100万人規模の都市に匹敵する電力を消費するとの試算もあり、電力供給への懸念が高まってます。データセンターを1つ建設するごとに100万人規模の都市に匹敵する電力を消費するならば、そのデータセンターを建設するたびに「100万人規模の電力」が更に必要になることを意味しています。アメリカで起きていることは、日本でもおきます。電力不足対策を今から考える必要があります。
4.中小企業の対応について
データセンターは、AIの利用が増える中で、普及する流れは押さえられない状況になってます。そのため、我々中小企業は、次の時代に何が必要になるのかを予測し、ビジネスを突き詰めていく必要があります。電力不足になる可能性があるので、再生可能エネルギーのますますの普及を目指さないといけません。また、地域で電気の供給を安定させないといけません。この電力の安定ができるのは地域の中小企業です。蓄電池も必要になります。また、データセンターは水を使います。なるべく、飲み水以外は、雨水の利用や浄化して再度使用する循環形の水システムをつくる必要があります。まだ、水不足はないので、今のうちに準備しておく必要があります。データセンターが停電した時の2次電源は自家発電システムを使うので、これも蓄電池に替えるなり、太陽光発電を利用するなりの工夫が必要になります。
ペロブスカイト型太陽光発電が普及すれば、屋根や壁に負担がかからないので、導入しやすくなると思います。太陽光パネルと蓄電池をセットで準備し、水の循環システムをマンションや地域で確立することを目指す必要があります。山や街路樹を切るのは、得策ではありません。地面に水を吸わせる循環型の土地にしないと、自然災害が起きます。山や里山の再生も考えないといけませんね。
5.アドバンス・キド株式会社からのご提案
データセンターによる電力不足が始まります。早急に電気代を見直して、電気代を削減するのと併行して、太陽光発電、蓄電池の導入をご検討ください。また、水の循環システムを如何につくるのか、地域で検討をしましょう。個別で出来ることは、マンションの場合、雨水の再利用とか、水が落ちる力を利用して、マイクロ水力発電をするとか、いろいろと考えられます。その他、地域では、街路樹を増やす取り組みや避難所を充実させる取り組みなど、たくさんあります。
課題がたくさんあるので、ビジネスチャンスもたくさんあります。
皆さん、アイデアを出し合って、この困難を乗り越えていきましょう。
以 上

