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コラム

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保育園の電気代を削減するには?平均の費用相場や節電のポイント、新電力の変更手順まで解説

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 保育園の運営において、空調や給食用設備などの電気代は継続的に発生する固定費です。近年のエネルギー価格高騰を受け、運営コストをいかに抑えるかが共通の課題となっています。本記事では、保育園の電気代相場を整理したうえで、現場での節電の工夫や電力契約の見直し、補助金の活用方法について解説します。

費用の現状

 具体的な対策の前に、まずは保育園の電気代相場や、昨今の価格高騰が生じている背景について整理します。

平均的な相場

 保育園の電気代は、施設の規模や設備状況により幅がありますが、月数万円から十数万円程度が一般的な目安です。断熱性能が低い施設では月額12万円を超える事例もあり、建物の性能がコストに直結します。

 運営費に占める水道光熱費の割合は2%程度です。人件費や賃借料に比べると比率は低いものの、管理努力によって削減効果を出しやすい費目といえます。

 主な設備の内訳は以下のとおりです。

  • 照明設備: 全体の約4割を占める最大の消費源
  • 空調設備: 全体の約3割を占める主要設備
  • その他機器: 給食室の調理機器や事務用機器など

 照明と空調だけで消費電力の約7割を占めているため、この2設備への対策がコスト削減の中心となります。

高騰の背景

 近年の電気代上昇の背景には、2022年のロシアによるウクライナ侵攻を契機とした燃料価格の急騰があります。日本の発電構成は火力が主力のため、燃料調達コストの上昇が電気料金に転嫁される構造になっています。
 電力会社はコスト増を受けて料金の値上げを進めており、一般的な法人向け電気料金はこの数年で20〜40%程度上昇した事業者も少なくありません。今後の見通しとしても、燃料価格が急落する明確な見込みはなく、横ばいか緩やかな上昇が続くと想定されています。
 つまり、対策を後回しにするほど、運営コストが積み上がる状況が続きます。電気代削減は、経営を安定させるうえでも優先度の高いテーマです。

季節の変動

 保育園の電気代は、季節によって増減します。特に消費が集中するのは夏と冬です。
 7月~9月の夏場は、冷房需要がピークを迎えます。乳幼児は体温調節機能が未熟なため、一般施設より設定温度を低めに保つ必要があり、空調の稼働時間・出力ともに増えます。12月~2月の冬場は、暖房だけでなく給湯需要も上がり、電気・ガス料金の双方に反映されます。
 一方、春と秋は冷暖房の出番が減るため、電気代が落ち着く時期です。年間費用の変動を把握しておくことで、設備投資の優先順位も判断しやすくなります。月次でデータを記録し、前年同月比で比較する習慣をつけておくと、異常な増加にも早期に気づくことができます。

節電の具体策

 消費電力の約7割を占める空調と照明を軸に、取り組みやすいものから順番に確認しましょう。

空調の効率化

 空調の節電で最初に手をつけられるのが、設定温度の見直しです。環境省の推奨では、冷房は28℃、暖房は20℃が目安とされています。冷房を1℃上げるだけで約13%、暖房を1℃下げると約10%の節電効果が期待できます。
 ただし乳幼児のいる保育室では、外気温との差を5℃以内に収めることが望ましいとされています。子どもの体調への配慮と節電のバランスを取りながら、温度設定のルールを園内で統一しておきましょう。
 また、日常の中で取り組める対策として、以下の3点が挙げられます。

  • フィルター清掃の徹底: 目詰まりの解消による運転効率の向上
  • サーキュレーターの活用: 空気の循環による体感温度の調整
  • 未使用室の停止管理: 空き教室などの消し忘れ防止の徹底

フィルターの目詰まりは電力消費を増やす原因のひとつです。清掃頻度を記録する簡単なチェックシートを用意するだけで、習慣として定着しやすくなります。

照明の更新

 照明の電気代を抑える対策として、特に導入効果が高いのがLEDへの切り替えです。既存の蛍光灯から交換するだけで約50%、白熱灯からであれば約80%もの節電効果が期待できます。また、LEDは寿命が長いため、電球交換の手間やコストを削減できるのもメリットのひとつです。
 あわせて、以下の対策を組み合わせることも有効です。

  • 人感センサーの設置:電気の消し忘れを自動で防止し、10〜20%の節電効果
  • 照度の見直し:廊下は50〜150lx(ルクス)、教室は300〜500lxを目安に過剰照度を抑える
  • 照明器具の清掃:汚れが蓄積すると照度が10〜30%落ちるため、2ヶ月に1回程度の拭き掃除が望ましい

 LED化は一度の導入で継続的な削減効果を得られる施策です。自治体の補助金が活用できるケースもあるため、後述の支援制度とあわせて確認を進めましょう。

窓の遮熱

 保育室の窓まわりの断熱・遮熱性能を高めると、空調効率の改善に直結します。夏場は日射熱の流入を抑え、冬場は室内熱の流出を減らす効果があります。遮熱フィルムや断熱カーテンの導入により、冷暖房の節電効果として20〜30%の改善が期待できるとされています。
 遮熱フィルムは窓に貼るだけで施工できるため、工事規模が小さく、短期間で導入可能です。採光性に優れた製品なら、室内の明るさを保ったまま熱だけを遮断できます。

契約の見直し

 設備の改善と並行して、電気の買い方を見直すのもコスト削減に効果的です。契約内容によっては、使用量を変えずに費用を抑えられる場合があります。ここでは、新電力への切り替えやプラン選びのポイントについて解説します。

新電力の検討

 2016年の電力小売全面自由化以降、新電力との契約が法人にも広く開かれています。新電力とは、電力の小売市場に参入した事業者のことで、電気の調達方法や料金体系が既存の大手電力会社と異なります。
 契約先の変更による、電気の品質や停電リスクへの影響はありません。送電網は引き続き各地域の電力会社が管理しており、新電力に切り替えてもインフラそのものは共有されています。変わるのは料金単価のみです。
 新電力への切り替えで、年間10〜30%程度の電気代削減につながる例も報告されています。現在の契約を見直したことがないのであれば、まず新電力事業者に見積もりを依頼し、現状との差額を確認するところから始めましょう。

料金の比較

 電力プランは、保育園の使用パターンに合わせて選ぶことが大切です。主な料金体系として以下のようなものがあります。

  • 固定単価型プラン: 料金が一定で予算管理がしやすく、コスト変動リスクを抑えたい施設向け
  • 市場連動型プラン: 電力市場価格に連動し、市場の安定期には割安になる可能性
  • 燃料費調整額連動型プラン: 大手電力の体系をベースに、独自の割引を適用する形式

 保育園は昼間を中心に稼働する施設です。時間帯別の使用量データを用意したうえで複数社の見積もりを比較すると、より実態に即した判断ができます。電気使用量の実績は、現在の電力会社から取り寄せられます。

切り替えの進め方

 手続きはシンプルで、通常は以下の順序で進みます。

  1. 現在の契約内容・使用量データの確認
  2. 複数の新電力会社への見積もり依頼
  3. プランの比較・選定
  4. 申し込み手続き
  5. 切り替え完了(通常1〜2ヶ月程度)

 切り替えの際の工事は不要です。設備に手を加えることなく料金体系だけが変わるため、通常業務への影響はほぼないと考えてよいでしょう。契約更新のタイミングが設けられている場合は、解約手数料の有無を事前に確認しておくと安心です。

公的な支援の活用

 設備の更新や省エネ対策には初期費用がかかりますが、国や自治体の支援制度を活用することで費用負担を抑えることができます。制度の種類と申請の流れを見てみましょう。

国の補助金

 省エネ設備の導入に際しては、国の補助制度を活用できることがあります。代表的なものは以下のとおりです。

  • 省エネ補助金(経済産業省): LED化や空調更新、太陽光発電など設備投資全般への支援
  • 子育てエコホーム支援事業: 保育施設の断熱改修や省エネ化を対象とした助成
  • 省CO2化推進事業(環境省): 再生可能エネルギー導入や脱炭素化を目的とした支援プログラム

 制度は年度ごとに予算・要件が変わります。申請前に経済産業省や環境省の最新情報を確認しておきましょう。

自治体の助成

 国の補助金とは別に、都道府県や市区町村が独自の助成制度を設けていることがあります。省エネ設備の購入費の一部補助や、診断費用への助成など、内容はさまざまです。
 自治体助成は地元の施設を優先する設計になっていることが多く、比較的採択されやすい傾向があります。所在地の自治体の産業振興課・環境課・福祉部門などに問い合わせると、保育施設向けの支援窓口を案内してもらえます。
 省エネ診断を無料で実施している機関もあるため、まず現状の設備状況を客観的に把握するところから始めてみましょう。

申請の手続き

 補助金申請に共通して求められる準備事項として、以下が挙げられます。

  • 設備の現況資料: 既存機器の型番・導入年・消費電力などのデータ
  • 見積書と導入計画: 施工業者の見積書、省エネ効果の試算
  • 申請書類の作成: 制度ごとの書式に沿った申請資料

 申請は先着順や審査制であることが多く、年度途中に予算が枯渇する場合もあります。設備投資を検討した段階で、早めに制度の公募スケジュールを確認しておきましょう。施工業者が申請代行に対応しているケースもあるため、見積もり時にあわせて相談しておくとスムーズです。

まとめ

 保育園の電気代削減は、設備の見直し・使い方の改善・契約の最適化・制度の活用という4つの方向から取り組める課題です。まず現状の消費電力と費用構造を把握し、照明・空調への対応を優先的に進めることで、費用削減の効果を得られやすくなります。電力契約の見直しは初期費用ゼロで着手できるため、他の対策と並行して早期に検討しましょう。
 電気代の削減を検討する際は、アドバンス・キドにお気軽にご相談ください。お客様の使用状況に合わせた最適な電力プランのご提案と、削減後のコストの活用方法まで、幅広くサポートいたします。

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