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コラム

記事公開日

リチウムイオン電池 発火事故急増!!

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 2025年4月29日(火)の日本経済新聞に「電池廃棄 ルール浸透せず」という題名で「リチウムイオン電池の発火事故急増」の内容の記事が記載されてました。主に携帯電話のバッテリーに使われるリチウムイオン電池ですが、捨て方がわからず、一般の家庭ごみに含めて、処分する例が後を絶たず、ゴミ収集車の中で爆発したり、ゴミ処理場で爆発し、火事になったりと、被害規模が拡大しつつあります。

 ゴミ処理場の事故の例では、埼玉県川口市のゴミ処理施設「朝日環境センター」で1月3日に火災が起きました。火元は可燃ごみを一時的に保管する場所でした。鎮火まで26時間以上かかり、火事の原因はリチウムイオン電池の可能性が大とのことです。川口市は、ゴミ収集を一時停止し、集積所に年末年始のゴミがあふれる地域もでました。この火事でクレーンや電気設備が損傷し、修理には2025年末までかかるとのことです。そのため、市内の別の処理施設を使ったり、民間業者に処理を委託してます。設備の修繕は、2024年度予算に盛り込んだ分だけでも6億6千万円。2025年度分を計上していないので、さらに増える可能性があります。高い代償ですね。

 そもそも何故、分別取集が進まないのか??私の見解ですが、リチウムイオン電池を家庭ゴミで捨てる方々は、リチウムイオン電池を資源と見ないでゴミと見ている為ではないか??と思います。資源としての意識があれば、違った行動になると思います。

 リチウムイオン電池については、吉野彰博士(旭化成)、Stanley Whittingham博士(ニューヨーク州立大学)、John Goodenough博士(テキサス大学オースティン校)の3人が携帯電話の電力供給に使用する小型エネルギーシステムであるリチウムイオン電池の開発を推進した功績により、2019年のノーベル化学賞を受賞しました。リチウムイオン電池は、軽量な充電式電池で、携帯電子機器が波及するブームのきっかけになりました。この影響で電気自動車やエネルギーの効率的に貯蔵する蓄電池の開発を可能にすることになりました。

 リチウムイオン電池は、電極間をリチウムイオンが行き来することで放電を繰り返します。問題は、リチウムイオン電池が、液体であることです。使い物ならなくなったリチウムイオン電池でも中身が液体であるため、強い圧力や衝撃を与えると発火する危険性があります。この対策として、全固体型リチウムイオン電池の開発が進んでます。固体にした場合、衝撃で発火する恐れは、液体の時よりも小さくなります。日本だけでなく中国もこの電池開発にしのぎを削ってます。また、材料をリチウムではなく、もっと手に入れやすい素材で出来ないのか??の研究も進んでます。

 資源が少ない日本としては、次世代電池開発を進めること。リチウムイオン電池の回収を進めること。ペロブスカイト型太陽光発電の製品化を急ぐことだと思います。特にリチウムイオン電池の回収は、待ったなしです。インセンティブを付けて、バッテリーを交換する仕組みが必要だと思います。資源は無いが、我々には知恵があります。日本全国の各戸が孤立しても生きられる様に各家庭に蓄電池が入り、ペロブスカイト型太陽光発電他が入れば、台風や地震の時に停電する恐れがなくなります。電気が使えないと、心細いものです。我々の力で少しでも良い方向に日本をそして世界を誘導出来たら、面白いですね。

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