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今後の電力需要について!!

2026年1月23日の日本経済新聞に「電力需要増加が鈍化」「2035年度53パーセント増 データ拠点工事遅れ 広域機関予測」というタイトルの記事が掲載されました。また、2026年1月28日の日本経済新聞に「北電、新LNG火力検討」「苫小牧 データ拠点進出で需要増」というタイトルの記事が記載されてました。記事の内容については、電力広域的運営推進機関(OCCTO)が2026年1月22日までに発表した需要見通しについてです。豊富な電力が必要なデータセンターの建設が遅れていることが直接の原因の様です。電力各社は原子力発電所の再稼動や送電線の増強投資を進めてます。需要増の過度の期待が先行している懸念も出始めてます。OCCTOは、毎年1月に電力10社が示す10年先までの電力需要を集計して公表してます。
2023年度の調査までは、省エネ機器の普及や人口減少で将来の電力需要は、段階的に減るとしてました。ところが、2024年度の調査では、増加へ転じる予想を初めて示しました。最新の予測では、2035年度の需要電力量が2025年度比では、5.3パーセント増の8,472億キロワット時と増加傾向は変わりませんでした。全国の用途別では、家庭の電力消費は、人口減などで6パーセント減りますが、産業向けは18パーセント増と人口減の減った分を補ないました。エリア別では、東北、北陸、四国エリアを除く7エリアで増える予測をしました。北海道では、2035年度までの伸び率が12パーセント増にとなり、10エリアで最も大きい伸び率でした。北海道は、最先端の最先端半導体の量産をめざすラピダスの工場が稼働することなどが牽引しました。2030年度の需要は2025年1月時点での予想から2パーセント下方修正をしました。データセンターの新設遅れが背景にあります。データセンターは通信速度がサービスの品質を左右するため、通信環境が良い特定の大都市周辺に集積しやすい傾向があります。局所的に電力需要が急増する為、集積地では送電線の増強が間に合わない事態が発生してます。北海道電力の記事ですが、2035年度の道内の需要に対応するため、液化天然ガス(LNG)火力発電所の新設、苫小牧の港にLNG基地の整備をする予定です。
今回は、今後の電力需要について、考察します。
目次
- 電力需要の状況について
- 世界の状況について
- 日本の状況について
- 中小企業の電力需要に関する対策について
- アドバンス・キド株式会社からのご提案
1.電力需要の状況について
日本の発電電力量の内訳をみると、2023年度の実績で火力発電が68.8パーセント、再生可能エネルギー(水力発電を含む)が22.9パーセント、原子力発電が8.5パーセントになってます。
1日の電力需要の推移をみると、夏季の最大電力を記録した日を見ると、もっとも消費が多いピーク(昼間)と最も消費が少ないボトム(未明)では、約2倍の差が生じています。また、年間での需要の推移をみると、夏の冷房需要と冬の暖房需要の高まりにより、夏と冬に需要が増加する傾向にあります。
電気は貯めておくことが出来ないエネルギーです。電気をつくる設備は、需要のピーク(最大電力)にあわせて作りますが、季節や時間帯に寄り、電力需要が大きく変化すると、発電設備の利用効率が下がり、結果、電気を届けるコストは割高になります。
2. 世界の状況について
国際エネルギー機関(IEA)は、2025年7月30日に最新報告書を発表しました。世界の電力需要は経済的な圧力にもかかわらず、継続的に増加し、再エネ、ガス火力、原子力が追加需要を賄うのに貢献しています。電力需要は2024年の4.4パーセント増から減速するものの、2025年に3.3パーセント増、2026年に3.7パーセント増の見込みで、工場や家電製品、建物の冷房、データセンター、EVなどの需要増加が顕著になります。また、天候や燃料価格次第でありますが、遅くとも2026年には、再エネが石炭火力を抜いて世界最大の電源になります。原子力の出力も日本の再稼働やアジアの新・増設等により、過去最高になると予想してます。
3. 日本の状況について
日本の電力消費量は、戦後、ほぼ一貫として伸びてきました。情報化の進展やエアコンの普及に見られる様な快適な生活へのニーズが高まり、電力需要は伸び続けてきました。2011年に発生した東日本大震災以降、企業やお客様の節電への取組に寄り、伸びは鈍化傾向でしたが、今後は、人口減少や省エネルギーの進展はあるものの、主にDX(デジタルトランスフォーメーション)とGX(グリーントランスフォーメーション)により電力需要は増加する見通しになってます。具体的には、DXでは、AI(人工知能)の活用拡大によるデータセンターや半導体製造工場の新設が見込まれてます。また、GXでは電気自動車(EV)の普及、鉄鋼業の電炉導入の拡大、製紙、セメント産業での自家発電から系統電力利用への転換などが見込まれてます。
4.中小企業の対応について
電力需要が鈍化しているといっても、2035年の電力の需要予想は変わらないので、電力が逼迫するのは時間の問題です。そのため、中小企業としては、今のうちに対策を立てることをお勧めします。データセンターや半導体製造工場などの大規模施設と電気の取り合いになります。今のうちに電力が逼迫することを想定して、対策を立てた方がよいです。オール電化を使っている会社は早めの対策をお勧めします。電気が止まると何もかもが止まり、事業継続ができなくなります。しばらく、電気が電力会社から電気が来なくても困らない様に蓄電池の導入をお勧めします。太陽光パネルの設置をするのも良いです。ただ、太陽光パネルは、掃除等のメンテナンスも必要です。10年後にはリプレースをすることも考えて、太陽光パネルを選び、導入するのが良いと思います。
5.アドバンス・キド株式会社からのご提案
電気が不足する状況は、刻々と迫ってます。今のうちに対策を立てる必要があります。日本は台風や豪雨、地震など災害が起こる可能性が高いです。また、100年周期で起こる地震についても、あと20年で100年になるため、カウントダウンに入ってます。最近では、ロシアがウクライナに侵略した様にどこかの国が日本を攻撃するかもしれません。
2035年の電力需要について、我々自身が対策を立てる必要があります。まずは、電気代を見直して、投資資金を作りましょう。そのあと、太陽光パネルや蓄電池の導入を検討しましょう。水も不足するので、簡易的な浄化設備を準備して、雨水を利用できる状況をつくっておくのも良いと思います。私は、高校時代にオーストラリアに1年間留学してましたが、オーストラリアの人は、雨水を貯めて、煮沸して使ってました。アデレードという南オーストラリア州の州都です。砂漠に作った海岸沿いの街です。砂漠では、水が貴重です。
また、アドバンス・キドが提案している、SpecteeのAI防災情報サービスの情報提供を受けると、どこで何が起きているのかが、わかる様になります。取引先が多岐に渡っている会社や複数の拠点を経営している会社などは、情報をいち早く入手し、事業継続できる体制を整える必要があります。
何があっても事業を継続するということを、考えて動く必要があります。
明るい未来のために前に進みましょう。
以 上

