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グループホームの電気代の相場は?コストの削減方法を解説

グループホームの運営において、電気代は大きなコスト要因の一つです。「入居者の快適な生活を維持しながら、コストを抑えるにはどうすればいいのか」といった問題は、多くの施設運営者が直面する課題でしょう。
本記事では、グループホームの電気代の相場から、具体的な削減方法まで詳しく解説します。削減したコストを人材育成や設備投資に回すことで、より質の高いサービス提供につなげましょう。
グループホームの電気代の相場とは
グループホームの電気代は、施設の規模、入居者数、設備、地域、季節など多くの要因によって変動します。まずは、一般的な目安を確認しておきましょう。
グループホームの規模別・電気代の平均相場
グループホームの電気代は、定員数によって異なります。介護保険制度におけるグループホームの定員は、原則として5人以上9人以下と定められているため、比較的小規模な施設が多い傾向にあります。
例えば、定員9名のグループホームなら、月額5万円〜15万円程度が目安です。しかし、これはあくまで一例であり、「最新の省エネ設備の導入」「エアコンの稼働状況」「医療機器の有無」などによって変動幅は大きくなります。
コストの内訳としては、基本料金と電力量料金が主な構成要素です。電力量料金は使用量に応じて変動するため、季節ごとの電気使用量(特に夏場の冷房、冬場の暖房)が大きく影響します。年間で考えると、電気代は経営を圧迫する大きな固定費となり得ます。
グループホームの電気代が高くなる主な要因
電気代が高くなるのは、どのような原因が考えられるのでしょうか。ここでは、主な要因を3つご紹介します。電力消費を放置せず、まずは日々の運用から見直しましょう。
24時間稼働による電力消費
グループホームは、入居者の生活を24時間体制でサポートする施設です。以下のような設備が常時稼働しており、電力消費が避けられません。
- 照明:夜間の巡回や緊急時の対応のため、一部の照明は常に点灯しています。
- 冷蔵庫・冷凍庫:食材の保管や入居者の薬の管理のため、複数台が常時稼働しています。
- 給湯設備:入浴や手洗い、清掃などで常に温水の供給が必要です。
- ナースコール・緊急通報装置:入居者の安全確保のため、常に待機状態にあります。
- 監視カメラ:セキュリティ維持のため、24時間稼働しています。
空調設備の使用状況
入居者の快適な生活環境を維持するには、室温管理が非常に重要です。高齢者は体温調節機能が低下しているため、空調設備を長時間稼働させる必要があります。特に夏場の熱中症対策や冬場の低体温症対策にエアコンの稼働は欠かせません。
設定温度のわずかな違いでも、光熱費には大きく影響します。コストと快適な環境のバランスを見ながら、効率的な運用が求められるでしょう。
医療機器・介護機器の常時使用
入居者の健康状態によっては、医療機器や介護機器が常時使用されます。これらの機器は、命に関わる重要な役割を果たすため、電力供給を止めることはできません。
- 酸素濃縮器:呼吸器疾患のある入居者にとって不可欠な機器です。
- 吸引器:痰の吸引などに使用されます。
- 電動ベッド:入居者の体位変換や介護者の負担軽減に貢献します。
- 特殊浴槽:入浴介助の際に使用され、ヒーターやポンプで電力を消費します。
- 加湿器・除湿器:室内の湿度管理に必要です。
これらの機器は、安全性と機能性が最優先です。コストに配慮した省エネ性能よりも、安定稼働が重視されます。
グループホームの電気代削減方法【基本編】
日々の中で実践できる、基本的な削減方法をご紹介します。すぐに取り組めるものから長期的な投資まで、幅広く検討してみましょう。
省エネ機器の導入
古い家電や設備は、最新のものに比べて消費電力が大きい傾向にあります。初期投資は必要ですが、長期的に見れば光熱費の削減効果は絶大です。
- LED照明への切り替え:蛍光灯や白熱電球をLED照明に切り替えれば、消費電力が大幅に削減可能です。寿命も長く、交換の手間も省けます。
- 高効率エアコンへの更新:古いエアコンを高効率モデルに更新することで、冷暖房効率が向上し、コストを抑えられます。特に長時間稼働するグループホームでは効果的です。
- 節電型冷蔵庫・給湯器の導入:常時稼働する冷蔵庫や給湯器も、省エネモデルに切り替えることで電力消費を抑えられます。
- 人感センサー・照度センサーの活用:廊下やトイレなど、人がいない時間は消灯する仕組みを導入しましょう。無駄な電力消費を防ぎます。
電力使用状況の見える化
「何にどれくらいの電気を使っているか」を把握することは、コスト削減の第一歩です。使用状況を「見える化」することで、無駄を発見できます。
- スマートメーターの活用:電力会社が設置するスマートメーターは、30分ごとの電力使用量を計測・記録しています。ウェブサイトでデータを確認し、ピーク時間帯や無駄な消費がないかなどの分析が可能です。
- 電力モニタリングシステムの導入:より詳細な分析が必要な場合は、モニタリングシステムが有効です。施設内の各機器の電力消費量をリアルタイムで計測できます。
- スタッフへの意識付け:見える化されたデータを共有し、スタッフ全員で節電意識を高めましょう。具体的な節電目標を設定し、達成度を共有するなどの取り組みも効果的です。
グループホームの電気代削減方法【新電力切り替え編】
基本編の対策と並行して、電力会社そのものを見直す「新電力への切り替え」は、コスト削減に最も大きな効果をもたらす可能性があります。ここでは、新電力について詳しくご紹介します。
新電力とは?従来の電力会社との違い
2016年4月からの電力自由化により、消費者は電力会社を自由に選べるようになりました。この自由化によって参入したのが「新電力」と呼ばれる会社です。
- 従来の電力会社:地域ごとに独占的に電力を供給していた大手電力会社(東京電力、関西電力など)。
- 新電力:ガス会社、通信会社、商社など、異業種から電力小売事業に参入した会社。多様な料金プランやサービスを提供しています。
「参入したばかりの会社は不安」と思われるかもしれません。しかし、新電力は安定した電力供給が可能です。自社で発電所を持たない場合でも、卸電力市場から電力を調達したり、大手電力会社の送配電網を利用したりすることで、供給の安定性は従来と一切変わりません 。
最大の魅力は、その選択肢の多さです。従来の電力会社よりも安価な料金プランや、特定の時間帯がお得になるプランなど、様々な選択肢が用意されています。
グループホームに最適な新電力プランの選び方
新電力のプランは多種多様なため、グループホームの特性に合わせた選び方が重要です。
- 事業規模(低圧・高圧):グループホームの契約電力によって、低圧契約か高圧契約かが決まります。それぞれ対応するプランが異なるため、自社の契約形態を確認しましょう。
- 電力使用量:月間の電力使用量が多い施設ほど、割引率の高いプランや、基本料金が安いプランを選ぶメリットが大きくなります。
- 時間帯別料金:日中と夜間、平日と休日で電力使用量に傾向がある場合は、時間帯別料金プランが有効です。
- 再生可能エネルギー:環境負荷低減を重視する施設であれば、再生可能エネルギー由来の電力を提供するプランを選ぶことも可能です。企業のCSR活動にもつながります。
新電力切り替えで年間最大30%の電気代削減を実現
新電力への切り替えは、グループホームの電気代を大幅に削減する強力な手段です。適切にプランを選定すれば、年間で最大30%もの電気代削減が期待できます。
私たちはお客様の電気の使用状況に応じて、最適な新電力会社・電力プランをご提案します。グループホームの運営状況をヒアリングし、最もコスト効率の良い選択肢を見つけ出します。
低圧電力・高圧電力どちらにも対応
グループホームの規模や契約電力は様々です。私たちは、小規模な施設で一般的な「低圧電力」契約のお客様から、比較的大きな施設で採用される「高圧電力」契約のお客様まで、どちらにも対応可能です。
お客様の現在の契約状況や電力使用量、設備構成などを詳細に分析し、最適なプランをご提案いたします。
切り替え手続きの流れ
新電力への切り替えは、簡単に行うことができます。
- 現状分析・プラン選定:直近1年間の電気明細をもとにシミュレーションを行い、電気の使用状況に合わせた最適なプランを提示。
- 申し込み:選定した新電力会社に申し込みを行います。
- 切り替え完了:特別な工事は不要です。スマートメーターが設置されていれば、検針日に自動的に切り替わります。
グループホームの電気代削減でよくある質問
新電力への切り替えに関して、グループホーム運営者様からよくいただく質問とその回答をご紹介します。
新電力に切り替えると停電しやすくなる?
いいえ、そのようなことはありません。新電力に切り替えても、電気が送られてくる送配電網は、これまで通り大手電力会社(東京電力、関西電力など)が管理・運用しています。電力の供給品質や安定性は、従来とまったく変わりません。停電のリスクが高まることもありませんので、ご安心ください。
切り替えに工事は必要?
原則として、お客様側での特別な工事は不要です。現在、ほとんどの施設に設置されているスマートメーターを通じて電力使用量が計測されます。もし設置されていない場合でも、電力会社が無料で交換工事を行いますので、お客様の負担は発生しません。
まとめ:グループホームの電気代削減は経営改善の第一歩
グループホームの電気代は、24時間稼働や空調・医療介護機器の使用により、避けて通れないコストです。しかし、基本的な対策に加え、新電力への切り替えを検討することで、年間最大30%ものコスト削減を実現できます。
光熱費を削減したことにより発生したコストは、経営改善の第一歩として質の高いサービス提供に活用できます。
アドバンス・キドでは、運営実態に合わせた最適な電力プランをご提案し、電気代を削減したことにより発生したコストの利活用もご案内します。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。

